妻の病気を理由に、離婚を希望する夫

30代既婚女性です。同い年の友人女性が、離婚の準備について悩んでいます。

彼女は心因性の病気に数年間苦しんでおり、ごく体調が良い時に私にぽつぽつと話をしてくれます。その中からくみ取った話なのですが、「心の病気を理由に、夫に離婚を迫られている。」というものです。

この夫婦には小学生の男の子も一人いて、ごく普通の家庭に見えるのですが、実は時折奥さんが強烈なうつ状態に陥ってしまい、それによって崩壊しかけているのです。自己嫌悪をつのらせては自傷を繰り返してしまい、そのたびに夫から「もう離婚したい」と言われているのです。

彼女自身に離別の希望はなく、心療内科にも通って改善を試みてはいるのですが、効果的に治療が進んでいないようで、こういった夫婦間の諍いが絶えません。息子さんはこういった不安定な状況を繊細に受けてしまい、学校では問題児扱いされていて、それがまた奥さんをどん底に突き落としています。

配偶者の病気を理由に離婚を請求することはできる、ということなのですが、奥さんは「夫の希望を通してしまい、離婚が成立したとしたら、私は結婚を続けられなかったゴミ女、ダメ女として、さらなる自己嫌悪でどうにかなってしまう気がする。そうなったらとても、生きていけない…」とつらそうな溜息をついていました。

私が聞いている話は、この夫婦の問題の氷山の一角であり、解決するべきいくつもの真の要因は、もっと複雑に絡み合っているように思えます(だから、単に抗うつ剤を飲んだくらいでは奥さんの症状が改善しないのではないでしょうか)。奥さんもだんなさんも、心の底ではお互いを愛しているようにも思えるので、この場合離婚が最善の手段ではないように思えるのですが…。

とにかく、奥さんの回復を願うばかりです。